活力みなぎる身体づくりの方法

働きすぎによる過労死のメカニズム

電通社員の自殺からはじまった「働き方に関する問題」がいまだに話題となっています。日本では昔から長時間労働が美徳となっていました。休日出勤をするおとうさんが賞賛されているようなCMなどもあったぐらいです。

しかし、なぜ長時間労働で疲れているはずなのに「電通社員の30時間勤務」のようなことができるのでしょうか。これは脳のメカニズムを知ることにより理解できることなのです。

だれにも起こりうる「長時間労働しては疲れを感じない」という問題。今回はこのメカニズムと対処法について記事にしたいと思います。

30時間ぶっ通しで働いても「疲労」を感じないメカニズム

この長時間働いても「疲労」を感じないというメカニズムの前に、「疲労」のメカニズムについて知っておくとスムーズに理解できると思います。

疲労のメカニズムはリンクさせていただいた記事を読んでいただければと思います。

まず注目したいのはひとと動物の違いです。動物はどんな状況でも「疲れ」を感じたら「休む」のです。しかし、ひとは疲れていても休まずに働きつづけることができます。ここに人間だけが「過労死」をおこしてしまう原因があるのです。

実は一部のひとにだけあてはまることではなく、ひとである限りすべてのひとが働きすぎて体を壊してしまう可能性があるということです。いったい働きすぎているひとの体ではどんなことが起きているのでしょうか。

働き過ぎの真犯人は「前頭葉」

脳のなかにある「前頭葉」という脳神経を知っていますか。おそらく名前は知っていてもどんな働きをするのかまでは知らないという方が多いと思います。まずは、働きすぎの真犯人である「前頭葉」の働きについて紹介します。

優位半球(通常は左)の前頭葉前半部は、思考、自発性(やる気)、感情、性格、理性などの中心です。病気や怪我で優位半球の前頭葉が障害されると、これらの機能が低下します。具体的には、几帳面な人がだらしなくなったり、幼稚になったり、極端な例ですと目はあけているけど一日中ぼーっとしてなにもしない状態になります。  引用:稲村脳神経外科クリニック

前頭葉とは、かんたんにいうと「動物とひとが決定的にちがう」ということなのです。動物は「疲労」を感じれば休みます。しかし、ひとは「疲労」を感じても責任感や達成感を優先し、たおれるまで働いてしまうのです。ここが動物との決定的な違いなのです。

 

過労死や過剰な疲労を生む原因物質

疲労を感じたら「休む」動物とちがい、前頭葉が発達した人間は疲労を感じても働き続けてしまうのです。実はある脳内物質により、ひとは大きな達成感を感じるのです。その物質が「ドーパミン、β-エンドルフィン」なのです。

このように、仕事にやりがいをもっているひとほど脳内では「ドーパミン・β-エンドルフィン」が分泌されているのです。皮肉なことに、LLという疲労シグナルが脳に送られても、この「ドーパミン・β-エンドルフィン」といった興奮物質が疲労シグナルを脳にとどかないようにしてしまうのです。

 

真面目なひとほど「過労」になりやすい

このようなメカニズムで疲労を感じずに働きすぎてしまうのです。本来、疲労を感じるということは、正常な細胞が活性酸素により破壊されているのです。その状態を気づかせてくれようとしている疲労シグナルが脳に届かないという状況が起きてしまっているのです。

皮肉なことに仕事に充実感をもって取り組んでいるひとほど、こうした現象が起きやすくなります。仕事を達成しなくてはならないと生真面目に考える日本人の気質は、特にそのような状態を生みやすいのです。

しかし、「不真面目になれ」といってなれるひとなどごくわずかです。ましてはいま責任感をもって仕事をされているかたにはいきなり不真面目になんてなれません。ではこの働きすぎによる状況をどのように変えていけばよいのでしょうか。

 

疲れてなくても強引に休む

無責任人で不真面目になれないひとは「強引に計画的に休む」しかありません。わたしもスポーツクラブの運営をしていたとき、アルバイトも含め部下が100名以上いました。真面目に仕事をこなさないと運営はすぐに座礁してしまいます。毎日朝7時45分のオープンから23時20分のクローズまで緊張しっぱなしでした。

わたしは30歳を過ぎてから腹膜炎で緊急手術&入院で1ヵ月近く会社を離れました。働きすぎで倒れてしまったのです。じつは倒れるまでは仲間とお酒を飲んでいつもと変わらない生活を送っていました。しかし、体は悲鳴をあげていたのに興奮物質にブロックされていたのです。

医者にも叱られました。「なんでこんなになるまでほっておいたんだ!」って。

 

わたしが実践していた3つの簡単な休み方

あとちょっと手術が遅れていたら過労死していたわたしが始めた強引に休む簡単な方法を紹介します。

①部下に迷惑をかけても休みをきちっととる。

人手が足りないときに会社を休むのは気が引けますよね。しかし、休める環境になったら休もうと考えている限り休めません。部下に文句を言われようが休むときは休んでください。あなたがそこまで責任を感じる必要はないのです。

もし休めずに体調を崩してしまい、ある日突然1週間ちかく休むことになってしまえばそれこそ大問題です。しかも、人員不足であることはあなただけのせいではないのです。部下もあなたが休みをしっかりとる姿勢を見せていれば協力してくれるようになるはずです。

②部下に迷惑をかけても休憩は会社の外できちっと時間通りいく。

会社のなかで休憩すると、トラブルがあれば休憩中でも部下から声をかけられます。休んでいるつもりがストレスが溜まり体にダメージを受けているのです。思いきって毎日そとで休憩をとりましょう。

そとで食べるところがあまりなければ、会社で食べたあとに散歩にででかけましょう。毎日30分程度でもストレスを減らすことができます。

③休み前の飲みの誘いはお断りする

5日間働いたあとは「がんばって働いた達成感」がありますよね。そういうときほど「疲労感」を感じないのです。先ほど紹介しました「興奮物質」により疲労シグナルが脳に届いていないのです。

こういう時ほど気持ちが大きくなり「飲みの誘いについていきやすい」のです。しかし、疲労がいちばん溜まっているのが「休みの前の日」なのです。飲みにいくなら週の前半にしましょう。休みの前の日は家でゆっくり晩酌してください。

 

さいごに:倒れてからでは遅いのです

会社で働きすぎて過労で倒れると、仕事を頑張っていると評価されていた時代もありました。もしかしたら今でもそういう会社があるかもしれません。

過労が原因で風邪を引くなど体調を崩す程度だろうと危機感をいだいていないひとが多いと思います。しかし、過労を甘くみてはいけません。わたしはあと1週間手術が遅れていたら過労死もしくは「一生人工肛門」になるところでした。人工肛門は「障害者」です。普通の会社なら雇ってくれません。

たかが過労と思われがちですが、活性酸素が細胞を破壊するということをあまくみてはいけないのです。風邪をひいたぐらいならラッキーです。疲労が相当に蓄積すれば脳梗塞や心筋梗塞をひきおこすことも十分に考えられます。

たかが「達成感を味わう」ためだけに貴重な人生を棒に振ってもいいのでしょうか。あなたの体を大切に思わない会社や同僚たちがいるとしたら、かならず自己防衛してください。あなたの体に責任を持てるのはあなただけなのです。

 

参考文献:解明されてきた 現代における「疲れ」の原因
大阪市立大学医学部疲労医学講座特任教授(現任) 梶本修身氏

合わせて読まれています。
 ・多くのひとに知られていない「疲労の真犯人」
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元ジムインストラクター兼スタッフ「小川 みのる」のプロフィールはこちら

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